ダブル酵母パンとは?
2つ目の酵母パンですが、自家製で天然酵母を起こしたトマトやリンゴを元に
パン酵母(イースト)を入れております
イーストを入れることにより、パンの発酵速度が上がりますので
快適に仕事を進めることが出来るのです
世の中の市販されているパンはこちらのイーストです
(イーストにも種類がいくつもあり、生イースト セミドライイースト ドライイーストなど
用途やお店により違います)
イーストと天然酵母
更に、パン屋さんではないスーパーなどで販売されている天然酵母パンなども
工場で作られた天然酵母とイーストの掛け合わせのパンです
イーストは、パンを発酵させるのに特化しているため
パン生地を膨らませる炭酸ガスをいっぱい作ることが出来ます
大量生産をするには必ず必要な酵母です
では、なぜイーストをたくさん使わないのか?
ミツバチで販売していたパンのほとんどが今までイーストを使ってパンを発酵してきました
ですが、味や香りを左右させるのはいつもお砂糖や乳製品、卵ばかりでした
そして、惣菜パンの具材にはたくさんの添加物や保存料
市販されているイースト酵母はどうしても味気なく、面白みにかけてしまいました
市販されている天然酵母も同様です
自ら研究を重ね、果物や野菜から酵母のチカラを借りて酵母液*1を作ったり、
小麦粉と、砂糖、塩、水で発酵させ、元種*2を作ったこともありました
*1酵母液とは?
『野菜や果物を砂糖と水で24時間から1週間ほど漬け込んで寝かせてから、
野菜や果物だけを出し、液体だけを使用した状態』
*2元種とは?
『野菜や果物に付着している酵母と小麦粉、砂糖、塩、水を合わせた状態』
((ミツバチで使用している元種は、酵母だけでなく野菜や果物を丸ごと、小麦粉、砂糖、塩、水からできています
小麦粉は北海道の春よ恋、砂糖は石垣島のきび砂糖、塩は瀬戸内海の花藻塩です))
ですが、これだとほんの少しの果物や野菜しか使わず、とてもリーズナブルではありますが
どこのパン屋さんで食べても同じ味になってしまいました
これでは、せっかく天然酵母を自家製で作ったとしてもイーストを使うのと変らないです
(もっとくだいて書きますが、元種を作るのに元々の果物から使用している酵母は一度起こせば
何度か、何十回か小麦粉と砂糖、塩、水で発酵させることが出来ます
そうすると、果物などを追加する必要がかなり減る為、リーズナブルなのです)
余談ですが、
スパイスから選んで作る自家製カレーとレトルトカレー
どちらもカレーですが、あなたならどちらを選びますか?
彼氏や彼女、ご家族に心を込めて作るならどちらですか?
私は、自分自身の為だけならレトルトを迷わず選びます
が、
私にとってお客様は彼氏や彼女、ご家族の大切な人たちに作る事と気持ちは全く変わりません
なので、本当に何も入っていない天然酵母パン
イーストや卵、乳製品で作っているのがダブル酵母パン
どちらもメリットとデメリットがあります
天然酵母パンはハード系のパンとほぼ同類ですがオリーブオイルが入っておりますので
柔らかさはかなり出ています
ダブル酵母パンは更に乳製品と卵が入っているのでコクもあり柔らかさは段違いです
フワッフワです♪
朝が早かったり、スピード勝負と言われているパン屋さんですが
実は、作業はとても速いのですが
時間割を作り、時間通りにやれば1日の作業時間や工程が決まってくるんです
なので、たくさんのパンを作る時も昨晩から用意する場合もあり、
朝一番に用意する場合もあります
それが、イーストなら朝で間に合う
天然酵母なら昨晩から用意しないと全く間に合わないんです
一度、ミスをして朝6時に天然酵母を用意したのですが、焼かなくてはならない昼の12時には全く膨らみもしませんでした
もちろん、夕方18時もまだまだでした
結局は18時間程の発酵時間が必要と改めてわかりました
ダブル酵母はパン生地を練ってから冷蔵庫で一晩寝かせて水和をさせます
(水和とは、水分と小麦粉を仲良くさせることです)
朝までにはゆっくりと発酵が進んでいるため、抜群に良いあがりのパンが出来ます
もちろん、朝一番にパン生地を練りそのまま成型して焼くこともしていますが、
そのやり方はイーストオンリーの場合のみです
天然酵母が少しでも入れている場合は、一晩必ず寝かしてから成型しております
でないと、酵母の活動が活発になるまでかなりの時間がかかるのに、全く意味がないからです
酵母の研究 育て方
天然酵母パンにもダブル酵母パンにも入っている酵母には
かなりの労力と研究をしました
出来る限り新鮮な野菜や果物
採れたてもぎ立てが一番元気ですが価格がかなり高騰してしまうため
そのまま食べても美味しいくらいの価格や品質を使用しています
野菜や果物に付いている酵母は流水で洗いすぎてしまうと流れてしまいますし、
熱に弱い為、煮たり焼いたりしたものは使用できません
しかも、カビ菌や汚れにもかなり弱いので
相当几帳面に神経質になって作業はしておりますが
実は、結構簡単で
保存容器を熱湯を入れた鍋などで煮沸消毒、ふきんなどを使わず自然乾燥
乾いたら、アルコール消毒で、一晩冷蔵庫で置いておく
これで、菌はほぼ発生しませんし
毎回触る取っ手の部分だけ気をつくて掃除やアルコール消毒で大丈夫です
また続きます